2014年8月24日日曜日

四国一周ソロ旅 6日目 宇和島〜三崎

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 旅は6日目に突入です。結局、野宿をして寝れなかったのですが、寝袋は夜露で濡れてしまいました。このままでは腐りそうだったので、朝一番にコインランドリーで乾燥させます。道の駅のすぐ近くにコインランドリーがあったので、そこを利用させてもらいました。コインランドリーに着くと、コインランドリーの管理者のおじさんが掃除中でした。寝袋を乾燥機で乾燥させつつ、おじさんと少し世間話。

宇和島で利用したコインランドリー

 宇和島を出発すると、西予市街までは国道56号を走る事になります。徳島では見る事がないのですが、愛媛県の道路にはグルービング工法と言って、道路に縦溝が掘ってある道があります。私が知っているのは、ここの他に今治の近くと、徳島県から愛媛県へ抜ける境目トンネルの出口付近です。この縦溝、車にとっては全く問題なのですが、二輪車、特にタイヤが細いロードバイクにとっては敵です。今回の旅で使っているビアンキの前輪はロードバイクと同じ23mm幅ですので、この縦溝は恐怖でしかありません。基本は、ハンドルをしっかり握り、焦らずスピードを落としつつ通過するしかありません。車の邪魔になるようでしたら、素直に歩道へ逃げます。まあ、本当の恐怖は、雨の中や夜にいきなりグルービング舗装の道に突っ込んだ場合なのですが・・・。

グルービング工法は二輪車の敵

国道56号をひた走ると、山を登りながら短いトンネルが10個ほど連続している場所があります。これらのトンネルには歩道はありませんが、どれも短いため危なくはないです。しかし、その最後、西予市街に入る直前の「法華津ずい道」は別です。私はこのトンネルでかなり怖い思いをしました。まず、このトンネル1300mを超えている上に歩道がありません。そして、白線の外はグレーチング(鉄網)になっており、さらに泥が溜まっているという始末。しかもこの日は雨の後です。さらにトンネル自体が暗い。結局、白線の外側は走れたものではないので、車の迷惑になりながら白線の内側を走りました。私の後ろで、ゆっくり走ってくれたドライバーの方、すみませんでした。

恐怖のトンネルでした

西予市街を抜けると、県道25号へ左折します。このまま国道56号を走ると、佐田岬には行かず松山へ行ってしまいます。 県道25号は下の写真の通り、快走路でした。

県道25号は快走路

 県道25号を走ると、国道378号に復帰します。もちろん、宇和島から国道378号を使って海岸線を抜けるという手もありますが、時間がかかりすぎるので今回はパスしました。

国道378号へ復帰

 上の写真の交差点で、おじいさんに話しかけられました。兄ちゃん、競輪選手? 今までも同じような話しかけられ方をされたことが何回かあります・・・。自転車乗りとして、競輪選手の方は脚の太さが、そこらのロードバイク乗りとは全く違いますから、間違いようがないのですがね。そもそも競輪選手に限らず、アマチュアでも、しっかり自転車に乗られている方は、脚の筋肉の付き方が全然違います。おじいさんには、私は四国一周をしている普通の一般人だと話しておきました。そんなこんなで、八幡浜の道の駅に到着です。

八幡浜にある道の駅

 この道の駅はフェリー乗り場のすぐ近くにありました。出発前は、ここから(もしくは宿毛から)九州に渡って太平洋側を走り、鹿児島の佐多岬まで走る計画もあったのですが、気分はすっかり四国一周でしたので、フェリーはまた今度です。

九州へのフェリー

 近くのフジグランで買い物などをして休憩した後、佐田岬半島、メロディーラインを目指します。ここからは国道197号へ入ります。下の写真の標識にもある通り、バイパスがあるので、自転車は旧道の方を走る必要があります。

国道197号へ

しばらく国道378号との重複区間となっていますが、保内の街をすぎると国道197号との分岐となります。ここの交差点は、明日も通ることになりました。

この交差点は二回通ることになりました

 メロディーラインも自転車で走る人が多い為か、しまなみ街道と同じように道路に案内があります。

メロディーラインへ

肝心のメロディーラインですが、結構しんどいです。自転車乗りも何組かみましたが、私のように荷物満載で走っている人はおらず、みんなロードバイクでした。しまなみ海道とは違って、アップダウンがある上に、車の交通量もあるので注意が必要です。しかも佐田岬のフェリーを利用する大型車も通るので、結構危ないです。

アップダウンが・・・

 さて、メロディーラインの肝心な部分ですが、道の駅「瀬戸町農業公園」の手前に、下の写真のような横溝が不等間隔で刻まれている道があります。この横溝の部分を自動車が通る時に、ノイズが発生して、メロディーが奏でられるという仕組みです。一応、Uターンして自転車で走ってみましたが、ほとんど音がしない上に、上り坂でスビードもでないので、まったくメロディーになりませんでした・・・。タイヤが細すぎてノイズの音量が足りないのと、スピードが出ない為です。

 仕方ないので、道の駅の駐車場に自転車を止めて、道路横で車が通る時にメロディーを聞いてみました。聞いた感じだと、小型車やハイブリッド車などエンジンの静かな車が一番奇麗でした。トレーラーなどは車輪の接地面積が大きすぎるのと、車体が長過ぎて複数の横溝を一度に踏んでしまい、奇麗なメロディーになりません。

メロディーラインは自転車にとって意味無し

 メロディーラインはアップダウンを繰り返しながら三崎の町へと続いています。トンネルがたくさんありますが、片側に狭いながらも歩道が付いているトンネルが多いので、私のようにスピードが出せない場合は、そちらを使えば大丈夫だと思います。この時は、あいにくの天気で雲が多く、なんとも言えない気分で走りました。あんまり楽しくなかったです。

曇っていて、あまり景色が見えない

 やっとのことで、三崎港に到着です。八幡浜からここまで30キロ以上、佐田岬の先端までなら50キロ以上あります。日本一細長い半島は伊達ではありません。逆に、なんで四国で佐田岬半島だけ、これだけ細長く突き出ているのか不思議です。三崎港はフェリーの本数は多いですが、そこまで大きな港ではありません。スーパーが近くに2店舗ほどありますが、18時頃には閉まるので要注意です。

三崎港に到着

 さて、今日の宿はライダーホステル Walk Onに泊まります。Walk Onの宿主の方は、兼業で宿を営んでおられるので、チェックインは19時以降です。で、三崎港に着いたのは、14時。日が暮れるまでには後4時間はあります。佐田岬へは残り14キロほど。片道2時間もあれば日が暮れるまでに帰って来れます。今日、佐田岬へ行けば、明日は八幡浜ではなく、松山に直接向かう事も可能。体力もまだ頑張れる。よし、行くしかない。ということで、予定を前倒しして佐田岬へ向かう事にしました。

いざ佐田岬へ

 近くのおじさんと目が合ったので、佐田岬への道がどんなもんか聞きました。おじさん曰く、上の写真のような登りはあるけど、そんなにアップダウンはきつくないよ。しかし、実際はきつかったです。アップダウンは頻繁にありませんが、一度にぐっと登って、ぐっと下ります。それが3回ほどありました。このとき、私はひとつの経験則を得ました。車で移動している人に道の斜度を聞いても当てにならないと(笑)

思った以上に登る

 佐田岬への県道は、ところどころ狭いところもあり、案内も少ないので迷いそうです。しかも下の写真のように急激に登る場所があって、しんどいです。この旅の中で一番体力を必要としたかもしれません。

狭い

 やっとのことで、佐田岬の駐車場へ着きました。グーグル上では三崎港から14キロほどですが、実際には15キロはあっとと記憶しています。曲がりくねった県道ですから1キロほど余裕で延びてもおかしくないです。また、駐車場自体は広いので、よほどの事が無い限り混雑はしないでしょう。ここから佐田岬へは更に徒歩で20分ほどかかります。

やっと着いた

 この駐車場の横、佐田岬への遊歩道の手前で、おばあさんに話しかけられました。どうやら、海藻を売っているので良かったら買わないかとのこと。あいにく、自転車旅行で荷物が積めない上、海藻だけ買ってもどう料理していいのか、さっぱり分かりませんので、お断りしました。さて、ここから下のような遊歩道を通って佐田岬へと向かいます。雨の後だったこともあり、地面は滑りやすかったです。

まだ徒歩で20分かかる

 遊歩道を歩いていると、家族連れと二組ほどすれ違いました。ある程度、観光地ということでしょう。私が子どもだったら、この道を歩くのは面倒がると思います。

足下に注意

 駐車場から下って、海まででて、さらに登る必要があります。間違いなく四国の端としては、一番アクセスがしにくい場所だなと思いました。

落石に注意

 そんなこんなで、展望台に到着です。展望台の手前には下の写真のような案内があります。ここから展望台をみてから、さらに歩いて灯台を目指す事にしました。

展望台に到着

 ちなみに、展望台の周りには、先の大戦の施設跡が残っています。移動式探照灯の格納庫と環状路だそうです。解説によると、探照灯をレールに載せて、この周りの環状路の上で移動させていたようです。

展望台の周りには旧陸軍の施設跡が

 下の写真が探照灯の格納庫です。時代を感じさせる雰囲気です。

なんか禍々しい感じです

 環状路から少し上に登ると展望台に出ます。

四国最西端の展望台

 展望台からは灯台と、さらに向こう側に九州を望む事ができます。あいにくの天気で、いまいち景色が楽しめませんが、九州が写真に写っています。

あの灯台まで更に歩きます

 展望台から灯台へと更に進みます。下が土なので、雨の日はどろどろになりそうです。また、そこら中にフナムシがいます。

雨の日は来たくないです

 近くで見ると、なかなか立派な灯台です。

階段を上ります

 この灯台への階段を上っている最中に振り返ると、下の写真のような風景を見る事ができます。ちょうど、向こう側に熊が見えるということですが、皆さんには見えますか?

階段から振り返ってみると

 さて、やっと本当の四国再西端の地にたどり着く事ができました。下の写真のような立派な標識があります。これで、私は四国の最東端、最南端、最西端に到達したことになりました。残るは四国最北端だけです。さて、四国最北端はどこでしょうか。

四国最西端の地

 こうしてみると、本当に大分県がすぐそこのように見えます。ちなみに三崎港から九州まではフェリーで1時間強で着いてしまいます。

大分がすぐそこです

 さて、佐田岬を満喫したので、後は帰るだけです。また、帰りもあのアップダウン走らなければいけないのかーと思いながら、ひたすらペダルを漕ぐという作業を行いました。そして、今日の宿、ライダーホステル Walk Onさんに到着。実はチェックインまで、まだ時間があったため、更に港で時間を潰しました。

今日の宿、ライダーホステル Walk On

 肝心のライダーホステルですが、一階がガレージになっており、二階に宿泊できるようになっています。趣味と実益を兼ねた宿らしいです。部屋は相部屋ですが、とても奇麗でした。誰かライダーがいるかなと思っていたのですが、たまたま私一人でした。宿主さんもとても良い方でした。ホームページもありますので、気になる方は「ライダーホステル Walk On」で検索してみてください(無断でリンクを貼るのは止めときます)。急に電話をかけて泊めた頂けた事に感謝しつつ、気持ちよく利用させて頂きました。ありがとうございました!

 ということで、この日はぐっすり寝る事ができました。やっぱり私には野宿は向いていない。そう改めて思ったのでした。


四国一周ソロ旅 6日目終了 ここまで680キロ走行

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