2014年12月7日日曜日

Canon S120試し撮り -ひとまず絞りを使ってみる編-

 実は、Power Shot S120の試し撮りはまだ終わってません。一つ試してみたいことがあるんです。このS120は、ちょっと高級路線のコンデジです。このクラスのコンデジには、携帯電話のカメラや安いコンデジとは違った機能がついてます。それを試してみたかったんです。

 その一つがレンズの絞り機構。携帯のカメラには絶対ついてないと思います。私はカメラ初心者なんで、絞りがどういった仕組みを持つのか、このデジカメ購入前に調べています。私が勉強した範囲での絞りの機能とは、以下のようなものです。

  • 絞りを調節することでピントが合う距離が変わる(被写界深度と言うらしい)
  • 花などを撮るときに、絞りを調節することで背景をぼかすことができる
  • 風景を撮るときは、少し絞ったほうが良い場合がある(理想的なレンズはないから)
ただし、コンデジに関して調べると次のような意見を見ました。
  • コンデジの場合は、開放時が一番性能がよい場合がある
  • コンデジの場合は、開放しても一眼ほどボケはでない
一眼レフとコンデジでは少し違うようです。ひとまず、絞りを触ると何が起きるのか、とても興味があったので、試してみることにしました。

 まず、眉山の山頂で撮った写真をもう一度載せます。


 これはPモードで撮ったもので、自転車のフレームにAFロックして撮影しています。写真の下は撮影条件を書いています。
Canon S120, プログラムAE, シャッター1/2000, 絞り1.8, 露出補正0, ISO=80, 焦点距離=5.2mm
 プログラムオートなので、シャッター速度も絞りの開度も全てオートなのですが、絞りは開放で、シャッタースピードがかなり速いです(限界は1/2500秒)。ISO感度は最低の80になっています。手ぶれを防ぐために、なるべく速いシャッタースピードとなる設定なのでしょうか?

 次に、絞り優先モードにして、絞りを開放から徐々に小さくしていきます(F値=1.8〜8.0まで)。


Canon S120, 絞り優先AE, シャッター1/2000, 絞り1.8, 露出補正0, ISO=80, 焦点距離=5.2mm
絞り開放時(F値1.8)で撮ったのが上の写真です。絞りもシャッタースピードもプログラムAEと全く同じ設定なので、違いは何もありません。何か処理が変わるのかと思いましたが、自動が手動になっただけのようです。

Canon S120, 絞り優先AE, シャッター1/1600, 絞り2.0, 露出補正0, ISO=80, 焦点距離=5.2mm
絞りを1目盛分(1/3段というらしい)絞ったものが上の写真です。私の目には何も違いが見えてきません。シャッタースピードが少し遅くなりました。

Canon S120, 絞り優先AE, シャッター1/1000, 絞り2.8, 露出補正0, ISO=80, 焦点距離=5.2mm
絞りをさらに1段分絞って、F値2.8です。うーん、やっぱり違いが見えません。シャッタースピードは開放時の半分になってます。

Canon S120, 絞り優先AE, シャッター1/400, 絞り4.0, 露出補正0, ISO=80, 焦点距離=5.2mm
絞りはF値4.0です。ここまで来て、私は1点気付きました。F値を上げると空の青色がより均一になった気がするんです。F値が小さいときは、どうも写真の左上と右上(特に右上)が濃いように見えます。本当にごく僅かな差ですが、私にはそう見えます。このブログを見ている方は、どう思われますか?

Canon S120, 絞り優先AE, シャッター1/250, 絞り5.6, 露出補正0, ISO=80, 焦点距離=5.2mm
絞りをさらに絞っていきます。F値は5.6になりました。望遠端で絞り開放時は、この明るさになります。今は、普通に最低感度で撮れていますが、これが夜景になると難しくなるんでしょうね。

 絞りを一番絞った状態(F値8.0)が下の写真です。F値が小さいときと比べると青空が一番均一に見えるような気がします。
Canon S120, 絞り優先AE, シャッター1/125, 絞り8.0, 露出補正0, ISO=80, 焦点距離=5.2mm
 さて、ここまで実に7枚も同じように見える写真を載せましたが、私にはほとんど全部同じように見えてしまいます。空の青さがちょっと絞ると左右で均一になるかなと思っただけで、それも比較しないとわかりません。少し調べたら、レンズによっては絞り開放時ではレンズの周辺部の光量が低下する場合があるらしく、それかもしれません。初心者なので、なんとも言えません。


 次に、写真を詳しく見てみることにします。正直、全体を見たときに違いがわからないのであれば、ブログに載せる分には全く困ることはありません。しかし、あまりに違いがわからないと、つまらないのでやってみます。オートフォーカスは、自転車のフレームに合わせていますので、自転車の部分を拡大して切り抜きました(Canon純正ソフトImageBrowserEXでトリミング後、GIMPにて編集、png形式で出力)。

上段左からF1.8,F2.0,F2.8,下段左からF4.0,F5.6,F8.0
画像は、自転車のフレームのチェーンステーと呼ばれる部分です。私の自転車のチェーンステーには、「repalto corse」という文字とイタリアの国旗が入っています。さて、どれが一番よく写っているでしょうか。私には、F2.8もしくはF4.0の時が一番よく写っている見えます。スプロケット(後ろのギア)の部分などは、F4.0の方が僅かですが良いように見えます。

 逆にF8.0の場合が一番ぼやけていてハッキリしません。F1.8の場合もあまり良くありません。絞りは絞りすぎても開けすぎても良くないと言うことでしょう。少し絞ったほうが解像度は高くなるのかもしれません。しかし、等倍で見なければ気づかないレベルですね。また、いくら絞りを少し絞ったほうがいいと言っても、光量が足りない場合は開けるしかないはずです。ISO感度をあげてノイズが乗るとか、シャッタースピードを遅くして手ぶれするのは避けたいです。

上段左からF1.8,F2.0,F2.8,下段左からF4.0,F5.6,F8.0
写真中央に写っている「しらさぎ大橋」を抜き出してみました。見比べてみると、右下のF8.0で撮った写真だけ違います。しらさぎ大橋の吊り橋部分のケーブルが一部見えません。しかし、等倍でしっかり比較しないとわからないレベルですので、気にする必要はないと思います。

 今回の結果としては、広角側で風景を撮る場合は少し絞ってF2.8〜F4.0辺りで撮影するのがベストとなりました。しかし、等倍で観察しないとわからないレベルなので、普段はプログラムオートを使っていくのが良いと思います。特に私のようにカメラ初心者の場合は、絞り値とか設定するより機械に任せたほうが絶対失敗しにくいはずです。もちろん、今回のように一部の設定を手動にして色々試すと、オートよりも綺麗な写真が撮れるかもしれません。ひとまず、絞り優先オートやシャッタースピード優先オートなどを、余力がある時は使うようにして、カメラを勉強していきたいと思います。



追記:風景撮影での絞り優先オートは使ってみたので、次は近接撮影でも試してみたいです。花などを撮影した時に、被写界深度がどう変わるのかを見てみます。

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