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今日はいよいよ石鎚山の山頂を目指します。昨日は宿に入ってから雨が降り出しましたが,今日は雲も少なくなり,いい天気が期待できます。
ここから石鎚山山頂を目指す
神社の横から登山道が始まります。早い人は3時起床で出発するみたいですが,私たちはゆっくり7時過ぎの出発です。
しばらく下ります
歩いていると,また蛇を踏みそうになりました。危ない危ない。よそ見は禁物です。今度の蛇は地味な色で,昨日の蛇よりも大きかったです。果たして,こいつは毒をもっているのでしょうか。マムシではなさそうですが,何もわかりません。これからも山歩きするなら危険な蛇くらい知っておいた方が良さそうですね。
こんどの蛇はでかいぞ
登山道は階段に整備されているところが多く,かなり快適です。昨日のように蜘蛛の巣に嫌な思いをすることもありません。
急ですが,よく整備されてます
しばらく歩くと試しの鎖に着きました。この鎖場はルートで言えば完全な寄り道になります。そのためか私たちが着いたときには誰も登っていませんでした。私たちも迂回しようかと思いましたが,せっかく来たのだから登ってみるかなということで友人の一人と私は登ることに。
一応、人並みには体力はあるはず・・・
鎖場の手前には,このような看板があります。自信の無い方は迂回路へお進みくださいと書かれています。今思えば,これは本当で,この試しの鎖は一ノ鎖や二ノ鎖よりも厳しかったです。
そもそも上りが厳しいと思う
実は,試しの鎖は石鎚山の鎖場の中で最も長いのです。つまり,試しの鎖の「試し」と言うのは,鎖場を試すのではなく,己を試すという意味なのです。
試しの鎖
そんな訳で,朝露で滑る鎖と岩場に苦労しながらも,なんとか登りきりました。手を離さなければ落ちないので,ゆっくり登ることを心がけました。でも,正直言って私のような鎖場初心者が登るには少々怖い感じです。
頂上は狭い
頂上は狭くて,何人も滞在することができない感じです。岩は接着剤のようなもので固定されており,崩れることがないように保全されているようでした。
高い,そして怖い
下ろうと反対側の鎖を探したのですが,見当たりません。鎖はぐるっと巻かれていて,どこから下に降りているのか分かりませんでした。ここで,もう少し下調べをしてから来るべきだったと後悔しました。
反対側へ下る鎖が見つからない
結局,反対側の下りから下ることは諦め,来た道を引き返すことになりました。下る途中で他の登山客が登ってくることがなかったのが救いですが,もう少しで迷惑をかけるところでした。下った後に,反対側の下から鎖を確認するとちゃんとありました。
反対側からなら鎖が見える
試しの鎖を過ぎてしばらく歩くと,夜明峠に着きます。ここはかつて山頂を目指す登山客が野宿をした場所らしく,夜を明かす峠なので夜明峠らしいです。
夜明峠を超えて
夜明峠を超えると,一ノ鎖があります。一ノ鎖は試しの鎖と比べて短く比較的楽に登ることができました。下り用の鎖もあったのですが,誰一人として下ってくる人は居ませんでした(私たちも下りは迂回路を使うと決めていました)。
一ノ鎖に挑む
一ノ鎖を越えてしばらく歩くと,土小屋ルートと合流します。石鎚スカイライン経由で来る人も多いみたいでした。
ここで土小屋ルートと合流
次は二ノ鎖です。一ノ鎖よりは格段に長いです。Wikipediaによると,一ノ鎖が33m,二ノ鎖が65m,三ノ鎖が67m,試しの鎖が74mらしいです。
二ノ鎖
二ノ鎖には先に何人かのグループが挑戦していました。一度に登ると危ないので,しばらく待ってから登りました。鎖はあくまで補助的なものらしいですが,私のような初心者はどうしても頼りがちになってしまいます。
二ノ鎖から来た道を望む
二ノ鎖の上からは今まで通ってきた道が見えました。尾根に沿って登山道が延びているのがわかります。写真の真ん中あたりは夜明峠ですね。
三ノ鎖は工事中
ここまで来たら三ノ鎖も登って,全ての鎖場を制覇だー!なんて思ってましたが,なんと三ノ鎖は工事中でした。重機がいくつか置かれていて,当分の間登ることができそうにありませんでした。残念ですが次に来る口実ができましたので良しとしましょう。
三ノ鎖の迂回路は快適な階段です。鉄製の階段の下には朽ちた古い木製の階段があり,この迂回路が長く使われていることがよくわかりました。正直,迂回路がなければ山頂まで登れない登山客も多いと思います。この迂回路は偉大だなどと思いつつ登りました。
迂回路は快適な階段
淡々と迂回路を登っていくと,すぐに山頂の石鎚神社に到着しました。今思えば,最後が鎖場なら達成感が違っていたような気がします。しかし,ついに頂上についたという達成感は他にないものですね。
登山客がたくさん
頂上にはたくさんの登山客がいました。皆さん写真を撮ったり,昼食を食べたりしています。私たちも同じように写真を撮り,軽く補給をしました。
本当の頂上は・・・
周りの景色は素晴らしく,写真に奇麗に撮れないのが悔しいものです。
素晴らしい景色でした
山頂には,石鎚神社があります。法螺貝を吹いている修行の方々がいました。
石鎚神社
さて,実はここでは終わりではないのです。石鎚山の本当の山頂は,ここ弥山ではなく,下の写真に映っている天狗岳なのです。このとき,運良く天狗岳には雲がかかっていませんでした。これは登らざるを得ない!
最終目的地の天狗岳を望む
ここから天狗岳を目指します。天狗岳への道は岩場で,すぐそこは崖になっています。下の写真は,先ほどまで居た弥山を天狗岳方面から見たものです。写真の左側は急な傾斜になっていて,転げ落ちるとかなりの距離を転がると思われます。しかし,怖いのは写真の右側で,もし転げ落ちると転がることなく,落ちます。つまり死にます。私は怖いので常に両手を岩につけて進んでいました。しかし,中には慣れているのか,勇気があるのか,怖い知らずなだけなのか,崖のすぐ近くを普通に歩いていくような人もいました・・・。また,小学生の女の子を連れたお父さんもいたりして,世の中にはいろんな人がいるもんです。
写真の向こうは先ほどまで居た弥山の石鎚神社
そんなこんなで,すぐ隣が崖という怖い思いをしながら,ついに天狗岳に着きました。石鎚山の神社がある弥山(標高1974m)より僅かに8メートルだけ標高が高いだけですが,ここが正真正銘の西日本最高峰です。頂に立つというのは,なんとも言えない素敵な気分になりますね。
天狗岳(標高1982m)登頂
友人に写真を撮ってもらいました。恥ずかしいので写真の解像度を落としています。このブログを見て登ってみたいと思った人は,その目でその素晴らしい景色を見てください(もちろん,転落や滑落には十分注意してくださいね)。
帰りは,神社まで来た道を引き返し,時間もなかったのでロープウェイを使って西ノ川まで下りました。ロープウェイはすごいですね。苦労して登った道をあっという間に下っていきます。次来るときは全行程を自分の足で登って下ることにしましょう。
最後に,成就神社から天狗岳までのGPSログを下に示します(成就神社から100mほどは,GPSを入れ忘れていたので抜けています)。
より大きな地図で 成就神社から天狗岳 を表示
4日目(23日)は行きと同じくJRを使って帰りました。行きと違って疲れている為に,ずっと寝ていて気がつけば徳島駅に着いていました。無事に帰って来れて何よりです。
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